５分で創る石ちゃん３部作

石ちゃんとは、空気中に含まれる冷蔵庫の中で、 しなしなになった夜空を見上げ、望遠鏡を覘きこみ、見える世界。
時には、髪の毛の中に1本だけ混じっていたり、駅前に駐めた 己の自転車のカゴに、あまりにも堂々と入っていたりもするでしょう。
また、理不尽に怒鳴りつける上司の、薄い頭に比例した薄っぺらな考え。
絵に描いたような不幸な過去と、現在（それでも諦めず、勉強し、 努力し、やっと手に入れた人並みの生活。）とのギャップから生まれた 時空のひずみ。
そういったものを私たちは、石ちゃんと呼ぶのです。
そう、石ちゃんとは、宇宙そのものなのかもしれません。
が、そうでないかもしれません。
そしてそれは今も、膨張し続けているはずです。
脳味噌 晃 著『石ちゃんの概念とその探求者たち』より抜粋